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名古屋の中小企業がAI活用を相談するときの準備

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相談の質は、持ち込む一枚のシートで決まる

名古屋には、公的機関、金融機関、支援団体、民間の勉強会など、中小企業がAI活用を相談できる場が複数あります。どの窓口を選ぶにしても、相談の質を決めるのは相談先の腕前だけではなく、こちらが持ち込む情報の整理度です。詳しい仕様書は要りません。この記事で紹介する一枚のシートを書き、当日の流れを頭に入れておけば、「何か使えませんか」で終わってしまう相談を避けられます。

シートに書く五つの項目

A4一枚に、次の五項目を書きます。

  1. 困っている業務:「誰が、いつ、何に困るか」を一文で。たとえば「経理担当が月初の三日間、請求書の転記に追われる」
  2. いまの手順:その業務の開始から完了までを順番に箇条書きで。例外がある箇所には印を付ける
  3. 使っている道具:表計算、メール、会計ソフトなど、業務に関わる環境を列挙する
  4. 扱う情報:顧客名や個人情報が含まれるか。含まれる場合、シート上は架空の例に置き換える
  5. 予算感と決められる範囲:いくらまでなら誰の判断で試せるか、最終の決裁者は誰か

五番目まで埋まらなくても構いません。空欄は「まだ決めていないこと」として、そのまま相談の議題になります。

一週間前までにやること

シートを書く過程で、二つの作業を済ませておきます。一つは実物の確認です。手順を記憶だけで書かず、実際の作業を一度眺めながら書き写すと、思い込みと実態のずれが埋まります。もう一つは情報の伏せ字化です。顧客名、単価、個人情報は架空の値に置き換え、相談の場に実データを持ち込まない状態を作ります。この二つを終えたシートを社内の上司と共有しておくと、相談後の意思決定も速くなります。

当日の話し方:製品名から入らない

当日は、シートの一番から順に話します。冒頭で製品名を出すと、話題がその製品の機能に吸い寄せられ、業務の実態が置き去りになりがちです。「この手順のうち、どこが道具で楽になり、どこが人の仕事として残るのか」という聞き方をすると、相談先の知見を引き出しやすくなります。提案を受けても、その場で導入は決めません。「試せる期間」「試行に使う資料の範囲」「評価の時期」を持ち帰りの宿題として書き留めます。

相談後:複数の提案を同じ物差しで比べる

複数の窓口や提案を比べるときも、同じシートが物差しになります。それぞれの提案が、シートのどの手順を置き換え、何を人の仕事として残すのか。試行に必要な準備は何か。この観点で並べると、提案の派手さではなく自社への適合で比べられます。決裁の場でも、元のシートと提案の対応表があれば説明は短く済みます。

相談先の選び方も、シートが教えてくれる

名古屋で相談先を探すと、公的な支援窓口、金融機関からの紹介、ITベンダー、勉強会やコミュニティなど、性格の違う選択肢が並びます。どこが最適かは一概に言えませんが、シートの埋まり方が選択の手掛かりになります。一番と二番がまだ曖昧なら、売り込みのない場で整理そのものを手伝ってもらえる相手が向いています。五番まで埋まり試行の枠まで見えているなら、具体的な提案を出せる相手へ持ち込む段階です。同じシートを複数の場で見せて反応を比べる、という使い方もできます。相談は一回で終える必要も、一か所に絞る必要もありません。

準備がもたらすもう一つの効果

シートを書く最大の受益者は、実は相談先ではなく自社です。手順を書き出す過程で、「この転記はそもそも要らないのではないか」という発見が、相談の前に生まれることがよくあります。AIの話を聞く前に業務が一段軽くなるなら、それも立派な成果です。また、書き上げたシートは相談のためだけの書類ではありません。新しい担当者への業務の引き継ぎ資料として、繁忙期の応援者への説明資料として、そのまま社内で使い回せます。準備は相談のための投資であると同時に、社内の資産づくりでもあります。

一人で整理しきれないときは

シートの二番、いまの手順の書き出しでつまずく場合は、同じ立場で先に取り組んだ人の話も参考になります。地域の勉強会や相談会へ参加する際は、一枚のシートを持参し、自社の状況と確認したい点を短く説明できるようにします。東海AI実践塾のコミュニティでも、参加者同士で実務上の悩みを整理できる場づくりを目指しています。一人で整理しきれない方は、コミュニティ登録から参加方法をご確認ください。相談は、準備した分だけ具体的な一歩につながります。

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